インテリアコーディネーターの仕事に興味がある方や依頼を検討している方で、企業のインテリアコーディネーターとフリーランスがどのように違うのか気になる方もいるのではないでしょうか。ここでは企業所属のインテリアコーディネーターとフリーランスのサービスの違いや相談料の相場、一般と業界での認識の差についてご紹介します。
会社員とフリーランスではサービスが違う?
クライアント側からすると、たとえば家づくりをする際に企業に属しているインテリアコーディネーターは依頼から施工までのフローが確立されており、その会社でのノウハウもある分スムーズに案件を進めてもらえる、フリーランスと別に打ち合わせをしなくても窓口が営業に一本化できるといったメリットがあります。インテリアコーディネーターの仕事内容についても会社が一定のクオリティを担保しているため、安心感もあります。
一方で企業に所属しているインテリアコーディネーターは提携しているブランドやメーカーの家具の中でしか提案してもらうことができない、フリーランスよりも費用が高いとう側面もあります。フリーランスのインテリアコーディネーターは、企業に所属しているインテリアコーディネーターのような縛りがないためより幅広いブランドやメーカーの製品を提案してもらうことができます。
また、対応の柔軟さや融通の利かせやすさもフリーランスのメリットです。フリーランスの依頼価格と仕事のクオリティについてはピンキリです。ポートフォリオやホームページである程度の実績は確認できますが、依頼したものの相性が合わず後悔するケースもあります。
もちろん、経験豊富でとてもいい提案をしてくれるフリーランスのインテリアコーディネーターもたくさんいます。フリーランスのインテリアコーディネーターに依頼をする場合は価格だけで決めるのではなく、評判や実績をしっかりと確認したうえで依頼したほうがいいでしょう。
相談料の相場は?
フリーランスやコーディネート専門のデザイン事務所のコーディネート料金は、提案内容の総額からコーディネート料金を算出するケースや、室内面積や部屋数に応じてコーディネート料金を算出ケースなどがあります。
提案内容の総額から算出す場合、たとえば家具や照明器具の見積合計が100万円の場合、そのうちの15%である15万円がコーディネート料金となります。(比率は会社や個人によって異なります。)室内面積や部屋数に応じて算出する場合は、たとえば100平方メートルまでのコーディネート料金は20万円、150平方メートルまでは30万円となっていたり、1部屋あたり5万円、1部屋追加ごとに3万円といった価格が設定されていたりします。
他にも打ち合わせ1時間につき2,000円、ショールーム同行1回につき1万円など詳細な価格を設定している個人や会社もあります。デザイン事務所やコーディネーターによって、また地域によっても料金設定がかなり異なるため、施工会社所属のインテリアコーディネーターではないところに依頼をする場合は複数の会社や個人から見積りをとると、住んでいる地域のコーディネート料金の相場が見えてきます。インテリアコーディネートの依頼を考えている方は、まずは気になるコーディネーター3~4社に見積りを依頼するといいでしょう。
一般と業界では認識の差がある
インテリアコーディネーターにコーディネートの仕事を依頼するということは、あまり頻繁に行うことではないため、コーディネート料金の相場などはあまり知られていません。多くの人はコーディネート料金も、どういったことがしてもらえるのかも分かっていないのが実情です。実際の価格帯としては上記の通り10万円~30万円程度が相場ですが、最近ではフリーランスで仕事を請け負う人や学生なども登録できるスキルマーケットサイトなどでは、5,000円程度からインテリアアドバイスやCG作成の請負が出回っています。
1部屋3万円でLINEを使ってインテリア相談を請け負うサービスもあります。インテリアコーディネートの相場は一般の方は5万円~10万円程度と考えている人が最も多いというアンケート調査もあります。インテリアコーディネートといっても、その内容は家具選びのアドバイスから、図面やパース作成、ショールーム同行などさまざまです。インテリアコーディネートと聞いてどんな仕事内容を思い浮かべるかがバラバラなので、イメージする相場感もバラバラになる側面もあります。
また、ハウスメーカーや工務店に在籍するコーディネーターに依頼する場合は、コーディネート料金も工事料金に含まれており、コーディネート料金がいくらなのかは分からないことが多いです。こうした背景によって、フリーランスが提示するコーディネート料金が適正かどうか分かりにくくなっています。
フリーランスのインテリアデザイナーにも、実績豊富で優れた提案をしてくれる人がたくさんいます。普段あまりなじみがないため、相場感や仕事内容が曖昧に認識されていることが多いですが、こちらで紹介した内容も参考に自分の家を素敵に演出してくれるインテリアデザイナーを探してみてはいかがでしょうか。